ご使用の前に
セットアップの前に、あらかじめ以下の点についてご確認ください。
- 導入予定のPCが推奨動作環境を満たしているかご確認ください。
- PCをLANに接続し、ネットワークに接続できるかをご確認ください。
- 導入予定のPCのシステム時計を正しい日時に合わせてください。
- OSのユーザーアカウント名に日本語(2バイト文字)は使わないでください。
予期せぬ不具合の原因となりますので、半角英数字(1バイト文字)をご利用ください。 - 製品パッケージ内に同梱の「セットアップガイド(旧名:簡単セットアップガイド)」及び「製品購入書(シリアル番号・アクティベーションキー)」をお手元にご用意ください。
各種セットアップガイド・マニュアルは、こちらからもダウンロードいただけます。 - セットアップ前にインストーラーをダウンロードしてください。
セットアップは、
- サーバーPCにライセンス管理ソフトウエアをセットアップする
- クライアントPCにVectorworksをセットアップする
ネットワーク版のVectorworksは、まずサーバー用のライセンス管理ソフトウエアが正常に稼働していないと起動することができません。
全体的なセットアップ作業の把握や、必要最低限のセットアップを行う場合は、「セットアップガイド(旧名:簡単セットアップガイド)」をご参照いただくことをおすすめします。
インストールの手順につきましては、セットアップマニュアル(旧名:簡単セットアップガイド)をご参照の上、インストール及び各種設定を行ってください。
セットアップマニュアルは、こちらからダウンロードいただけます。
- IPアドレスについて
IPアドレスとは、ネットワーク上でのPCの住所のようなものです。ネットワーク環境に接続されたPCには、通常何らかのIPアドレスが割り当てられています。
Vectorworks ネットワーク版では、サーバPCのIPアドレスを指定することで、サーバーPC/クライアントPC間の接続を行います。 - ポート番号について
ポート番号とは、PCが通信に使用するために設けられている出入口(玄関のようなもの)です。
ポート番号は0番から65535番まで存在します。何らかのプログラムが特定のポートを使用している場合、他のプログラムが同じポートを使用することはできません。
また、セキュリティの観点から任意のポートが閉じられていることもあります。 - Vectorworks ネットワーク版で使用しているポート番号
一般的な環境では、下記のポート番号を特に変更する必要はありませんので、そのままご利用ください。
▼5053番 … Vectoworks Site Protection Server内部のRLMサーバが使用するポート番号です。サーバPCとクライアントPC間の通信に使用します。
▼フローティング状態で使用されるポート(ランダム) … Vectorworks Site Protection Serverを構成するISVサーバーとRLMサーバーが連携する際のポート番号で、初期設定ではその時点で利用可能な空いているポート番号が自動的に割り当てられます。
▼5054番 … Vectoworks Site Protection Serverの稼働状況をブラウザ等で確認するために使用します。 - 必要なポートが利用できない場合
他のプログラムによってポートが既に使用されていたり、強固なセキュリティによりポートが閉じられている場合は、別ポートへの変更や、該当ポートの開放などが必要となります。
ネットワーク版が使用するポート番号の変更や固定方法については、リファレンスガイドをご参照ください。
リファレンスガイドはこちらからダウンロードいただけます。
また合わせて、ご利用環境のネットワーク管理者などにご相談いただくことをお勧めします。
- Windows
- スタートボタンの右にあるタスクバーの検索窓、もしくは虫眼鏡アイコンをクリックして「コントロールパネル」を検索します。
- コントロールパネル右上にある検索ボックスに「アダプター」と入力し、「ネットワークと共有センター」の「ネットワーク接続の表示」をクリックします。
- アクティブなネットワーク接続をクリックし、ダイアログボックス内の「詳細」ボタンをクリックします。
- PCのIPアドレスが、値列の「IPv4 IPアドレス」の横に表示されます。
- Mac
- アップルメニュー(アップルマーク)>「システム環境設定」を開きます。
- 一覧から「ネットワーク」をクリックします。
- アクティブなネットワーク接続を選択し、「詳細」もしくは「設定」ボタンを押します。
- 「TCP/IP」タブを選択し、「IP(v4)アドレス:」に表示されている数字の文字列(XXX.XXX.XXX.XXX)がIPアドレスになります。
ネットワーク版は、同一ネットワーク(同一LAN)内での利用を前提としています。
恐れ入りますが、VPN等での動作保証はしておりません。
ネットワーク版にはインストール台数の制限はありません。
同時稼働ライセンスの数以上のPCにVectorworksをインストールすることができ、所有本数内でフローティングライセンスの運用が可能です。
ライセンス管理
ライセンス管理ソフトウエアの起動状況は、通知領域またはタスクトレイ(Windows)や、メニューバー(Mac)に表示されるライセンス管理ソフトウエアの簡易操作インターフェイス(Vectorworks Site Protection アイコン)から確認することができます。
もしくは、Webブラウザでライセンス管理画面を表示して、より詳細な状況を確認することもできます。
Webブラウザから、ライセンス管理ソフトウエアで詳細管理を行うための管理画面(Reprise Server Administration)を開くことができます。
- Vectorworks site protection アイコンメニューで「サーバー管理画面を開く」を選択します。
もしくは、ライセンス管理ソフトウエアが起動しているPCでブラウザを開き、アドレスに http://localhost:5054 と入力して開きます。 - 管理画面(Webブラウザ)が開きます。
管理画面の詳しい操作方法や詳細はリファレンスマニュアル(旧名:リファレンスガイド)に記載されています。
リファレンスマニュアルはこちらからダウンロードできます。
Vectorworksをバージョンアップした場合や、ライセンスやモジュールを追加/変更するには、ライセンスファイルの更新が必要です。
ライセンスファイルの更新の前には、必ず以下の点についてご確認いただき、必要な準備を行ってください。
- Vectorworksクライアントが「持ち出し」しているライセンスを全て返却してください。
- ライセンスを持ち出したままライセンスファイルの更新を行うと、ライセンスを正しく返却できなくなります。必ず返却してください。
- ライセンスの持ち出し状況は、サーバー管理画面の「License Pool Status(ライセンススプールステータス)」で確認できます。
- Vectorworksクライアントを全て終了してください。
- ライセンス管理ソフトウエアでポート番号の変更を行なっている場合は、その内容を控えてください。
(特にポート番号の変更を行っていない場合は不要です。) - ライセンス管理ソフトウエアをインストールしてから1年以上経過している場合、アップデートにより機能向上や不具合修正などが行なわれているケースもございます。
状況に応じて最新版のライセンス管理ソフトウエアのインストールをご検討ください。
ライセンス管理ソフトウエアを再度インストールする場合は、旧バージョンのライセンス管理ソフトウエアをアンインストールした上で、最新版をインストールし直してください。 - 製品に同梱の「ライセンスファイルCD-ROM」内の新しいライセンスファイルを任意の場所にコピーしてください。
以下の手順に従ってライセンスファイルを更新することができます。
- Vectorworksクライアントが「持ち出し」しているライセンスを全て返却してください。
- ライセンスを持ち出した状態で、ライセンスファイルを更新すると、意図せぬ不具合が生じる可能性があります。このような場合、サポートできないことがございますのでご注意ください。
- Vectorworksクライアントを全て終了してください。
- ライセンス管理ソフトウエアでポート番号の変更を行なっている場合は、その内容を控えてください。
- 認証タイプによって以下の手順をご参照ください。
- 通知領域またはタスクトレイ(Windows)、もしくはメニューバー(Mac)に表示されているVectorworks Site Protectionアイコンメニューから、ライセンス > アクティベーションキーの入力 を実行します。
- アクティべーションキーの入力ダイアログボックスに、既に登録したキーが表示されるので、そのままOKボタンをクリックすることで、ライセンスファイルが更新されます。
- ライセンス設定の変更反映には数日かかる場合があります。新しいライセンスがすぐに更新されない場合、しばらく時間を空けてお試しください。
- 通知領域またはタスクトレイ(Windows)、もしくはメニューバー(Mac)に表示されるVectorworks Site Protectionアイコンメニューから、使用中のライセンスファイルの「解除」を実行します。ライセンスファイルが削除され、「ライセンスファイルがありません」と表示されるようになります。
- 新たなライセンスファイルを指定します。Vectorworks Site Protectionアイコンメニューから「ライセンスファイルを追加」を実行してください。
- ファイル選択ダイアログボックスが開きます。新たなライセンスファイルを選択して、「開く」ボタンをクリックしてください。ライセンスファイルが追加され、追加した新たなライセンスファイルが表示されるようになります。
- 新しいライセンスファイルは追加するライセンス・モジュール製品に同梱されている「ライセンスファイルCD-ROM」内にございます。
- バージョンアップの際は、現在使用中のドングルを接続してご利用ください。
- ポート番号の変更が必要な場合は、インストール時に控えた内容を元に再設定してください。
ポート設定については、「Vectorworksヘルプ」もしくは「リファレンスマニュアル(旧名:リファレンスガイド)」の「ポート番号を変更する」をご参照ください。
アクティベーションタイプ
ドングルタイプ
ライセンスやモジュールを追加購入したのに、ライセンス管理ソフトウエアで利用可能本数が変わらない場合は、以下の点をご確認ください。
- ライセンスファイルを新しいものに入れ替えていますか?
登録されているライセンスファイルを、最新のものと入れ替える必要があります。
また、ライセンスファイルの入れ替え後は、ライセンス管理ソフトウエアの再起動が必要です。
- ライセンスファイル側で設定しているポート番号は正しいですか?
ライセンス管理ソフトウエアでポート番号を変更している場合は、入れ替えたライセンスファイルの設定も変更する必要があります。
特にポート番号を設定していない場合には、この作業の必要はありません。
持ち出し機能
持ち出し機能とは、設定した期間中(最大30日間)、ネットワークに接続しなくてもVectorworksを使用できる機能です。
出張時や在宅勤務といったライセンス管理サーバーに接続できない場合でもVectorworksを使用することができます。
持ち出し機能を利用する場合は、以下の手順をご参考ください。
- サーバーに接続できる状態でクライアントPCでVectorworksを起動します。
ログイン設定ダイアログが開き、ライセンスを持ち出せます。- Vectorworks起動時にログイン設定ダイアログが表示されない場合は、Vectorworksのツールメニュー > オプション > 環境設定内、その他ペインをクリックし、ログイン設定をクリックして、Vectorworksを再起動します。
- 「持ち出しライセンスの有効期限」に持ち出したい日数を入力し、持ち出しボタンをクリックします。(最大30日)
返却ボタンがアクティブになり、持ち出し状態となります。 - 設定した日数前に持ち出しを終了する場合には、返却を行います。
ライセンス管理ソフトウエアに接続できる状態でVectorworksを起動し、ログイン設定ダイアログボックスの返却ボタンをクリックすると、ライセンスが返却されます。
- 設定した持ち出し日数を超過すると、持ち出しライセンスは自動的に返却されます。
- ライセンス持ち出し中にクライアントマシンが破損するなど、サーバーと接続できなくなった場合は、持ち出したライセンスは返却することができません。設定した日数が経過するとライセンスは自動的に返却されます。
- ライセンス管理ソフトウエア側から、持ち出しライセンスを強制的に返却させる機能はございません。
ライセンスの持ち出し中に、モジュールを変更することはできません。
一旦ライセンスを返却してから、必要なモジュールで再度持ち出しを行なってください。
ライセンス管理ソフトウエア側(ISVオプション)で、持ち出し制限が掛かっている可能性があります。
詳しくは、ライセンス管理ソフトウエアの管理者にご確認いただくか、ISVオプションの設定をご確認ください。
ライセンス管理ソフトウエアのISVオプション設定につきましてはリファレンスマニュアル(旧名:リファレンスガイド)をご覧ください。リファレンスマニュアルはこちらからダウンロードできます。
持ち出し中のPCはライセンスの返却ができなくなり、ライセンス持ち出し期間が終了するまでお待ちいただく必要があります。
持ち出し期間が終了するとライセンスは自動返却され、ライセンス管理ソフトウエアの持ち出しカウントが戻り、クライアントPCは起動時にライセンス管理ソフトウエアへの接続を求められます。
自動的にライセンス管理ソフトウエアに返却されます。
持ち出し期間が終了するとライセンスは自動返却され、ライセンス管理ソフトウエアの持ち出しカウントが戻り、クライアントPCは起動時にライセンス管理ソフトウエアへの接続を求められます。
Vectorworksの持ち出し機能を使用する場合は、必ずライセンス管理ソフトウエアが稼働するPCのIPアドレスを固定してください。
サーバーPCのIPアドレスを自動割り当て(DHCP)にしていると、サーバーPCのIPアドレスが変動する可能性があります。ライセンス持ち出し中にサーバーPCのIPアドレスが変更されると、ライセンスが返却できなくなる等の問題が発生する恐れがございます。ご注意ください。
仕様/エラー/トラブル
Vectorworksクライアントの起動時に「サーバーに接続できません。正しいアドレスとポート番号が入力されていることを確認し、サーバーがオンラインであることを確認してください。」といったエラーが表示される場合は、下記の点についてご確認ください。
- ライセンス管理ソフトウエア(Vectorworks Network License Server)は正常に起動していますか?
Vectorworksクライアントの利用時は、定期的にライセンス管理ソフトウエアと認証を行います。
Vectorworksクライアントを利用するには、サーバーPC側でライセンス管理ソフトウエアが正しく動作している必要があります。
ライセンス管理ソフトウエア側で何らかのエラーなどが出ていないか、ご確認ください。 - 【ドングルタイプをご利用の場合】サーバーPCにUSBドングルは正しく装着されていますか?
ドングルタイプの場合は、ライセンス管理ソフトウエアを起動するPCにUSBドングルの装着が必要です。 - セキュリティソフトによってアプリケーションの動作に制限がかかっていませんか?
サーバーPCやクライアントPCで、ウィルス対策ソフトやセキュリティソフト等によって機能制限やネットワークアクセス制限が行われている場合は、正常に接続できない場合があります。
ウィルス対策ソフトやセキュリティソフトの設定をご確認ください。 - 【Win】Windowsファイアウォールにより接続が制限されていませんか?
製品同梱のセットアップマニュアル(旧名:セットアップマニュアル)内「ソフトウエアの FireWall解除設定について(Windows)」の項をご参照の上、必要な設定を行ってください。
また、Windowsファイアウォールの設定にて「rlm.exe」と「vektorwrx.exe」を例外登録することで問題が改善される場合があります。
Windowsのコントロールパネルより「Windowsファイアウォール」を開き、例外タブにて上記プログラムを登録した状態で、起動をお試しください。 - 時刻設定にズレはありませんか?
サーバーPCとクライアントPCの時刻設定に大きなズレが生じている場合には、接続できません。PCの時刻設定をご確認ください。 - ライセンスファイルとログイン設定で、ライセンス管理ソフトウエアのポート番号が異なっていませんか?
ライセンスファイルとクライアントのログイン設定ダイアログのポート番号を、同じものにしてください。
特にポート番号が指定されていなければ、ポート番号を初期値(5053) にしてください。 - ログイン設定ダイアログで正しいサーバーPCのIPアドレスを入力していますか?
サーバーPCのIPアドレスを確認し、正しいIPアドレスを入力してください。
IPアドレスの調べ方につきましては、こちらをご参照ください。 - ログイン設定ダイアログボックスで、接続先のポート番号が間違っていませんか?
「サーバーを自動検知」に設定していない場合は、ライセンス管理ソフトウエアで使用しているポート番号に設定されているかをご確認ください。
ライセンス管理ソフトウエア側で特にポート番号を指定していない場合は、ポート番号は初期値(5053)にしてください。 - ネットワーク版が使用するポート番号が閉じられていませんか?
ネットワーク版では、ポート番号 5053や5054(初期値)、その他内部的にフローティング状態で使用されるポートがあります。
これらのポート番号が既に使用されていたり、セキュリティ上の関係で閉じられている場合は、別ポートへの変更や、該当ポートの開放が必要となります。
ポート番号についての詳細はこちらを、ネットワーク版が使用するポート番号の変更や固定方法についてはこちらをご参照ください。
ライセンス管理ソフトウエアのアンインストールは、通知領域またはタスクトレイ(Windows)もしくはメニューバー(macOS)に表示されるライセンス管理ソフトウエアの簡易操作インターフェイス(Vectoworks Site Protection)アイコンから行います。
- Vectoworks Site Protection アイコンのメニューから、「アンインストール」を実行してください。
- macOSではユーザー名とパスワードを求められることがあります。
ログインしているmacOSのアカウント情報を入力してください。 - Vectoworks Site Protectionのアンインストールダイアログが表示されます。
「ライセンスファイル、ログファイル、設定ファイルも削除する」を選択してアンインストールを行ってください。
リファレンスマニュアル(旧名:リファレンスマニュアル)の巻末にエラーメッセージ一覧をご用意しております。お手数ですが、リファレンスマニュアルをご覧ください。
リファレンスマニュアルはこちらからダウンロードできます。
Vectorworks 2024 よりサーバー管理画面はログインが必要になりました。
アカウントの設定はVectorworks Site Protection アイコンのメニューで「サーバー管理ログインアカウントの設定」を実行すると設定され、詳細な設定はアカウント名の設定後に管理画面を表示してログインすることで利用可能になります。
アカウント設定の詳細な手順に関しましてこちらのページをご覧ください。