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[製品仕様・技術情報]

VectorWorks10.1.3J1.0.2で変更された機能と改善された障害について(2003.7.28)

VectorWorks10.1.3において、VectorWorks10.1.1より変更された機能、改善された障害はつぎのとおりです。


■変更された機能
・Mac OSX上で使用している時、メモリなどの使用状況によりVectorWorksの動作が不安定になる可能性がある場合に警告を表示するように変更しました。


・「添景をつくる」で作成する添景図形の属性が「ImageProp」という英語表記から「添景」と日本語表示に変更しました。この変更により、旧バージョンで作成した「ImageProp」は今回のバージョン上では編集することができなくなります。添景用イメージはそのまま使用できますので、新たに添景を作成しなおしてご利用ください。


・標準作業画面の変更
ショートカットキーの重複アサインとギリシャ文字φに起因する問題を解決するため、標準作業画面の書き換えを行います。
すでにお客様が、下記名称の作業画面にカスタマイズを行われている場合は、上書き保存されることを防ぐため、インストール前に作業画面の名前を変更してください。
カスタマイズを行っていない場合は、そのままで結構です。

【上書きされる作業画面】
VW10 標準 J
VW10 標準 J+Pilot
VW10 標準 J +R
VW10 標準 J+Pilot+R

◇作業画面のショートカットに起因する問題を回避するための処置
VectorWorks10.1.1のWindows版の作業画面では、一部のショートカットが重複しているという不具合が判明しました。
この不具合は、作業画面に登録されているショートカットを変更していただくことで回避できますが、VectorWorks10.1.3で新たにご提供する作業画面では、重複しないようにいたしました。
このため、VectorWorks10.1.3では、ショートカットを変更した作業画面を追加インストールします。


【変更内容】
2Dツールパレットに割り当てられている1から7のショートカットを削除
3Dを見るメニュー内の下記メニューのショートカットキーを変更
左 Ctrl+shift+L(旧Ctrl+/)
斜め右  Ctrl+/(旧Ctrl+shift+/)
斜め左  Ctrl+shift+/


◇ギリシャ文字φに起因する問題を回避するための処置
VectorWorks10.1.1をMacOSX上で使っている場合、ツール名にギリシャ文字φを使うと、そのツールを認識できない場合があるという不具合が判明しました。
この不具合は、再度このツールを作業画面に登録していただくことで回避できますが、VectorWorks10.1.3で新たにご提供する作業画面では、ギリシャ文字φをツール名として使わないようにいたしました。
このためVectorWorks10.1.3では、名前が変更されたツールと作業画面を追加インストールします。
(すでにこの処理を行われている場合は上書きとなります。)

【追加されるツール】
OTphi3.vst(旧OTφ3.vst)
OTphi10.vst(旧OTφ10.vst)
OTphi12.7/t1.6.vst(旧OTφ12.7/t1.6.vst)
OTphi25.4/t1.6.vst(旧OTφ25.4/t1.6.vst)
OTphi31.8/t1.6.vst(旧OTφ31.8/t1.6.vst)
OTphi31.8/t1.2.vst(旧OTφ31.8/t1.2.vst)


■改善された障害
・Windowsのみ。「整列...」を実行したとき、選択図形に対して整列コマンドが実行されない障害を改善しました。


・「OT平行線間分割線」「OT角度分割線」「OT統合化分割線」「OT面取り(J)」を実行すると、クラス設定で「非表示」の設定がしてある図形が表示されてしまう障害を改善しました。


・【加工】メニューの《ユーティリティ》の「カラーパレット作成」のダイアログ内で、Windows版ではキャンセルボタンの右側に「・」点が入り、Macintosh版ではキャンセルボタンの「キャンセル」が上にずれる障害を改善しました。


・Windowsのみ。「壁高自動調節」コマンドを実行したとき、壁のΔZ値が0になってしまい屋根まで壁が伸縮されない障害を改善しました。


・VectorWorks9.5以下で作成した書類に引き出し線が含まれている場合、引き出し線の設定によってはその書類をVectorWorks10で開けない障害を改善しました。

・Windowsのみ。「録」など漢字コードに「5e(^)」が含まれる文字を名称に持つリソースの場合、スクリーンヘルプ(リソースブラウザ上)が文字化けして中黒点(・)になる障害を改善しました。


・VectorWorks10で取り出した、バージョン「2000/2000i/2002」「14/LT98/LT97」「13/LT」のDXF/DWGをVectorWorksに取り込むと、Shift JISコードで2byte目が7B({}、7D())にあたる文字と、そのすぐ次にある文字が化ける障害を改善しました。該当の文字は次の通りです。(閲厭顎笠宮急鶏迎砿閤施枝旬殉須図捜挿畜筑怒党倍媒府扶本凡養抑几凩嘴嘲學孺)など。


・Windowsのみ。ファイル名が「&(半角)」と特定の漢字「名」の組み合わせの場合、メニュー操作をするとRunTimeErrorとなる障害を改善しました。該当の文字は次の通りです。&のあとの漢字は名のほか不、倍、匍、名、与、伏、吏、聯、良、部、鳩など。


・Mac OS9のみ。§÷などの全角記号文字で、入力後に再度インサーションを入れると、VectorWorks10がクラッシュする障害を改善しました。


・Windowsのみ。文字ツールを使って文字列内の全角文字の一部を指定しコピー&ペーストを行うと、別の文字に変わってしまう障害を改善しました。該当の文字は次の通りです。シフトJISコードの下2桁が「41~5a」の文字。0123456789アィイゥウェエォオカガキギクグケゲコゴサザシジスズ


・Win XPのみ。Acrobat に付属するDistillerでPDF作成後、新規または開くのメニューを使うとクラッシュする障害を改善しました。PDF Writerでは、問題ありません。


・Mac OSXのみ。ある特定のプリンタメーカーのプリンタドライバをデフォルトプリンタにして保存した書類をプリント後に保存した場合にエラーとなり書類が壊れて開かなくなる障害を改善しました。現在確認できている特定のプリンタドライバはキヤノン製プリンタドライバ、新潟キヤノテック製プリンタドライバとなっております。


・縮率1:1で半径が2800mm以上の円弧がプリンタに出力されない障害を改善しました。


・Windowsのみ。テンキーの3、5、7で3Dの視点の切り替えができない障害を改善しました。


・Mac OSXのみ。HADAツールの「φ3」「φ10」を選択すると、エラーが出て実行されない障害を改善しました。


以上