注目の機能
背景画像の動画出力
図面上のPDFまたはBitmapの図形を出力して、シミュレーション動画の背景画像として表示できるようになりました。
室内であれば家具や建具、屋外であれば周辺の地図などの画像を重ね合わせることでシミュレーション動画の説得力が向上します。

繰り返し計算の効率化
条件を変えながらシミュレーションを繰り返し実行するとき、人や目的地、障害物など前回から変更のあった種類の図形を任意に選択して、ケースフォルダに書き出すことが可能になりました。
ケースフォルダの書き出し時間が短縮され、複数パターンのシミュレーションを素早く実行できます。

ケースフォルダの取り込み
「ケースフォルダ取り込み」コマンドで、以前のシミュレーションで使用したプランデータから、人や障害物の配置パターンを復元できるようになりました。
ケースフォルダに保存された解析条件のプランデータを読み込んで、取り込む図形の種類を選択後、Vectorworks図面上にSimTread図形を生成します。

IFC図形のSimTread図形への変換
Vectorworksに取り込んだIFCの図形を、SimTreadの計算に対応する図形に素早く変換します。IFCエンティティの属性を参照して、部屋の属性であれば歩行領域図形、壁の属性であれば障害物図形のように、図形の種類を自動的に判別してSimTreadの図形が生成されます。
複数階層あるIFCデータでも、フロアが重ならないように自動的にレイアウトされるため、IFCデータがあればすぐに避難シミュレーションを開始できます。

計算パラメータの編集機能
歩行者の体の大きさや、 衝突判定領域、回避時の回転角度など避難シミュレーションで使用するパラメータが変更できます。
パラメータを調整することで、緊急時でない入退場やソーシャルディスタンスを考慮した歩行間隔など通常避難と異なるシチュエーションの再現が可能になります。

イベントタイマー
時間経過やイベント受信をトリガーにして任意のイベントの発信を繰り返し行うイベントタイマーを使用し、可変障害物の出し入れなどイベント図形のアクションを、時間とイベントの組み合わせでコントロールすることで、エレベーターの移動や信号機のある横断歩道などのシミュレーションを再現できます。
イベントタイマーの設定は、イベント管理ダイアログで行うことができます。イベント管理ダイアログでは、イベント図形の一覧表と、イベントの繋がりを可視化したイベントネットワークを見ながら、パラメータの編集を行います。

異なる解析条件の一括解析
解析は、車椅子を配置する場合、しない場合、避難場所(目的地)の違う複数パターンのシミュレーションなど、さまざまな結果を比較することが重要です。一括解析実行ダイアログでは、あらかじめ作成したケースフォルダを一覧に追加し、一括で解析を行います。一括解析実行では自動的に次の解析を開始するため、それぞれのシミュレーションの終了を待つ必要がありません。その他、出力動画の設定や、動画のプレビューを表示できます。

解析出力枠図形の複数同時作成
解析出力枠を複数同時に指定できます。指定した出力枠それぞれについてシミュレーション動画を作成します。大規模なモデル(スタジアムや、市街地レベル)の計算での全体の避難状況と細部の状況など、一度の計算で切り取り範囲の異なる動画の作成が可能です。
また、出力する動画の解像度をそれぞれ指定できるため、分析やプレゼンテーションなど、用途に応じた動画作成などに便利です。
