OASISアカデミック

2015年度

OASIS加盟校を対象とした研究・調査支援奨学金制度について

2015年度は、「<共存から共生へ>をデザインする」を表題に、OASIS(オアシス)加盟校の学生・教員の皆様の研究・調査活動をバックアップいたします。授与者は、今夏開催の「Vectorworks教育シンポジウム 2015」会場内で発表をいたします。

2015年度 OASIS加盟校「研究・調査支援奨学金」授与者

厳正なる審査の結果、2015年度OASIS加盟校「研究・調査支援奨学金」授与者は、下記5つのテーマに決定いたしました。

  • 代表・端 悠弼 さん 他8名
    • 金沢美術工芸大学 デザイン科 環境デザイン専攻
    • テーマ:「金沢のら地研究」
  • 三浦 悠 さん
    • 東北学院大学大学院 工学研究科 環境建設工学専攻
    • テーマ:「東日本大震災において発生した空地活用のための空間づくりの研究」
  • 代表・岩谷 有加 さん 他4名
    • 豊橋技術科学大学大学院 工学研究科 建築・都市システム学専攻
    • テーマ:「利用者のアクティビティからみた次世代型の児童館の計画方法 -愛知県の児童館を対象として-」
  • 松石 明香里 さん
    • 日本工学院八王子専門学校 建築学科
    • テーマ:「八王子 蔵発見プロジェクト」
  • 野津 美晴 さん
    • 米子工業高等専門学校 専攻科 建築学専攻
    • テーマ:「公共建築の計画に市民が関わるための研究 〜米子駅南北一体化事業について〜」

2015年度 OASIS加盟校「研究・調査支援奨学金」概要

目的

OASIS加盟校に在学する学生(グループを含む)の学術研究・調査を支援するものです。

対象となる研究・調査

2015年度の支援対象は「<共存から共生へ>をデザインする」をテーマのひとつとする研究・調査です。

近年、モバイル機器やインターネットの普及、住宅環境や電化製品などあらゆるものがより高度な性能を備え、利便性の高いものが私たちを取り囲んでいます。ほしかったものがすぐ手に入り、欲求を満足させます。これらの<幸せ>は、時間・空間の利用効率をとことん追求してきた結果であるといえますが、果たして私たちの生活環境を本当に豊かにしてきたといえるでしょうか?

待機児童ゼロを目指して保育園を造ろうとすれば、騒音がうるさいと建設反対運動がおこり、自宅介護で年老いた家族の面倒を見ていても、徘徊で事故をおこせば損害賠償が科せられる。放課後の校庭で遊んだボールが当たって児童の親が保護監督責任で訴えられる、といった出来事が起こっています。

これらの問題には、従来からの良識「お互い様なのだから、お互いの立場<存在>を認め、少々のことは我慢しあう」という考えで、正面から取り組むということを避けてきました。せいぜい「緩衝帯や防音施設などでマイナス面を少なくする」程度のいわば消極的な対策でした。これを<共存>思想と呼びましょう。

しかし、さらなる利便性・利用効率の追求は、利害関係の衝突や価値観の違うものへの不寛容さをますます増大させるのではないかと危惧します。誰かが我慢するのではなく、マイナス要因をお互いに補い合ってプラス要因にしてしまうような<魔法>はないものでしょうか。それぞれが持つマイナス要因を、共にプラスに生かす、つまり<共生>の方策はないものでしょうか。

私たちは<ある>と信じます。それこそが<デザインのちから>です。

研究対象、分野や手法などはいっさい問いません。あなたの調査・研究をいまいちど<共生>を軸にして考察しなおしてみませんか。<共存から共生へ>組織をデザインする。<共存から共生へ>建物をデザインする。<共存から共生へ>都市をデザインする。

「デザイン」はものを創る力のことです。Vectorworksはその創造力をかたちにする道具です。デザインを学ぶみなさんに、<共生のデザイン>とはどういうものであるべきかを研究していただきたいのです。形にこだわる必要はありません。わたくしたちの生活環境にはさまざまな軋轢があります。人と人、子供と大人、コミュニティとコミュニティ、自動車と自転車、自転車と歩行者など具体的な軋轢、問題を取り上げて研究対象とし、どのような共生デザインが考えられるか、時間をかけて取り組んでほしいと思います。

私たちはそんな調査・研究の提案を待っています。

応募資格は、「<共存から共生へ>をデザインする」のテーマに添って、調査・研究するOASIS参加校の学生のみなさんです。専攻学科、研究分野は問いません。建築、環境、インテリア、プロダクトデザイン、社会工学などなど、どのような分野からの応募も歓迎します。詳しくは応募要項をご覧ください。

OASIS研究・調査支援奨学金制度
選考委員長  内田和子

【OASIS加盟校を対象とした研究・調査支援奨学金制度】2015年度募集要項

テーマ

「<共存から共生へ>をデザインする」をテーマとして、問題解決の調査・研究にかかわるもの

応募方法

本年度の募集は終了いたしました。沢山のご応募ありがとうございました。

スケジュール

2015年6月24日 応募用紙ダウンロード開始
7月29日 応募締め切り(当日消印有効)
8月7日 選考結果個別通知
8月28日 選考結果発表・支援開始(教育シンポジウム会場)
2016年6月末日 研究成果提出
2016年 夏 成果発表会 於 教育シンポジウム会場

選定方法

弊社内に設置する選定委員会にて選定します。
選定された方々のお名前と提案内容は、OASISホームページにて、発表いたします。

奨学金と研究成果

総額100万円。OASIS加盟校の学生(グループを含む)を対象とし、最大5個人、または、5グループとします。使途に制約はありません。
研究成果は2016年6月末日までに弊社宛ご提出ください。

研究成果発表

2016年夏、Vectorworks教育シンポジウムにて成果を発表していただきます。

以上