Vectorworks Case Study - OASIS探訪 Vol.030

デザインした空間をリアルに魅せる
VRを用いたプレゼンテーション

盛岡情報ビジネス専門学校 デザイン科で活用されるVectorworks

盛岡情報ビジネス専門学校

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デザインした空間をリアルに魅せる
VRを用いたプレゼンテーション

盛岡情報ビジネス専門学校 デザイン科 建築インテリアコースでは、2年間で建築分野とインテリア分野、両方の知識をトータルで身につけられます。2年生が集大成として取り組んだ卒業制作の合同制作では、各グループごとにデザインしたオリジナルの空間をVectorworksのVR(バーチャルリアリティ)機能を使ってプレゼンテーションすることにも挑戦しています。今回、卒業制作展に向けて行ったVectorworks VR 特別授業の内容紹介とともに、卒業制作展での取り組みや建築インテリアコースの特徴について、担当の斎藤 公美(さいとう くみ)先生にお話をうかがいました。

2コマ(50分×2)で実施したVectorworks VR 特別授業

VectorworksのVR機能紹介

最初に、VR(バーチャルリアリティ)の説明と、建築を取り巻く業界におけるVRの活用について紹介しました。そして、Vectorworksの3Dで制作したモデル空間内を、スマートデバイスを利用して自由に動きまわる体験ができるVR機能「Webビュー(3D)取り出し」を紹介しました。また、3Dで制作したリアルなレンダリングを、スマートデバイスやVRゴーグルなどを通して360度見渡せる「パノラマレンダリング」機能についても紹介しました。

Webビュー(3D)取り出し体験

次に、あらかじめ準備したデータを使って「Webビュー(3D)取り出し」の体験をしました。データを開いた後、ファイルメニューから取り出すを選び「Webビュー(3D)取り出し」を選択します。その後、「共有リンク」ダイアログボックスに表示された二次元コードをインターネットに接続されたスマートデバイスで読み取ることで、取り出したデータが確認できます。

建築インテリアコースの斎藤 公美先生(左)と卒業制作の指導にあたった非常勤講師の土村 中先生(中央)と宮野 利行先生(右)。

パノラマレンダリング操作手順解説

レンダリングに時間を要するパノラマレンダリングは操作手順を解説しました。手順は、パノラマ画像を取り出したいファイルを開き、ファイルメニューの取り出すから「パノラマ(3D)取り出し」を選択します。「パノラマ取り出しオプション」ダイアログボックスが開くので、レンダリングの種類、解像度、レンダリング処理、保存場所の設定をして取り出すをクリックし、名前を設定して保存します。そうすると、設定した保存場所にファイルが3つ作成されるので、その中のindex.htmlファイルをインターネットに接続されている状態で開くと、取り出したパノラマ画像が表示されます。

制作したデータのWebビュー取り出しとVRの操作体験

最後に、卒業制作展のプレゼンテーションに備えて、学生が制作した3Dデータで「Webビュー(3D)取り出し」をしたVR空間内で歩行や停止、速度調整などの操作を体験しました。パノラマレンダリングについては、サンプルデータで見え方を体感してもらい、特別授業を終えました。

卒業制作展に向けて12月に行われた、Vectorworks VR 特別授業の様子。
土村 中(つちむら あたる)先生より

社会に出てVectorworks以外のCADでも困らないように、図面を描くための知識をしっかり身につける授業内容なので、学生は大変だったと思います。VRもレンダリングに一番時間がかかりますが、実際にやってみると思い通りにいかない部分はたくさんあります。その辺の時間の配分が学生にとっては難しかったのだろうと思いますが、良くやってくれたというのが第一です。授業時間も少ない中で、3Dのモデリングからレンダリングまで良く身につけてくれたという印象です。

宮野 利行(みやの としゆき)先生より

これから社会に出るための道具の使い方は教えましたし、学生は本当に良くやってくれたと思います。卒業制作ではデータを作り込むことは覚えたけれどレンダリングが終わらない、という最後の落とし穴に落ちたような感じもありました。とはいえ、VRまで身につけた社員は会社にとって宝ですし、それを認めてもらう努力も必要だと思います。社会に出てVectorworks以外のCADを使うことになった時、一回壁に当たると思いますが、めげることなくこれからも自分を磨いて欲しいです。

デザイン科 建築インテリアコース 斎藤 公美先生にお話をうかがいました。

学科の特徴について教えてください

本校はITスキルの習得に力を入れている学校で、建築インテリアコースも建築CAD検定などにも取り組みながら、CADによる総合的な制作スキルの習得に力を入れています。2年制の課程なので、1年生の後期から就職活動が始まりますが、今まではその時点で、作品として見せられるものがあまりない状態でした。ですから、1年生の段階から平面図だけでなく空間のイメージを伝えられる力を強化したいと考え、現在はCADでの3Dに特に力を入れ始めています。

製図やCADの授業内容は?

1年生の手描き製図は最初はトレースが中心となりますが、後期からは学生それぞれがエスキースから始めて作品を仕上げています。設計するのは個人住宅が中心です。CADは1年生からVectorworksを教えています。現状はまだできていないのですが、手描き製図とCADの授業を連動させたいと思っています。例えば、CADの授業で学生が設計した作品を、手描き製図では伏せ図や展開図などの各種図面を起こして完成させるようなカリキュラムを検討しています。

Japanese garden hotel:
室岡 郁哉さん、佐々木 結衣さん、マイ ツン ザンさん。
外国人観光客をターゲットとし、十字路の廊下から日本庭園を眺めることができる、一風変わった旅館を制作した。

卒業制作展でVR機能を使用した経緯は?

卒業制作展の企画は、基本的に学生が主体となって行っています。個人制作は昨年と同様に、プレゼンテーションボードと模型展示でしたが、企画段階でもう少し来場者が参加できるイベントにしたいという話が出ていたようです。そんな中、VectorworksのVR機能について学生に話したことがきっかけで、合同制作でVRに挑戦しようという話になりました。

Universal Design Library:
小笠原 大地さん、高橋 和輝さん、小山田 明音さん、上平 琴美さん。
誰でも公平に利用できるようユニバーサルデザインを施しました。屋根を芝生にしたり、建物の中心は地下から屋根まで吹き抜けにし、近未来風なデザインの図書館を作りました。

特別授業の感想と卒業制作展でVRを活用した感想は?

最初はできるのか不安でしたが、VRの機能自体はデータさえできていれば、それほど難しくないことが、特別授業でイメージできたので挑戦させました。ですが、実際には予期しないことが どこで起こるのか、やってみないとわからない状態での挑戦で学生も苦労したと思います。合同制作では、ホテル・図書館・水族館と授業で取り組む住宅とは違う特性を持ったデータになったので、レンダリングがどうなるのかイメージできなかった面もありました。とはいえ、良い経験になったのではないかと思います。

In hope of Aquarium:
小山田 有沙さん、田口 楓真さん。
人の目線を意識し、癒しが感じられる水族館の提案。

今後取り組みたいことは?

授業では教えていませんが、学生は卒業制作や年によっては1年生の修了制作でレーザー加工機や3Dプリンターなども活用して模型を作っています。Vectorworksのデータはレーザー加工機や3Dプリンターを使う場合にも幅広く使えますので、今後もどんどん活用させたいです。また、今回の特別授業は2年生だけでなく、1年生も参加してすごく楽しんでいました。1年生の授業でも3Dデータを作成していますし、VRはすごくおもしろいので、1年生にもVRで発表する機会を設けるなどして、授業の中でもぜひ挑戦させたいと思います。

個人制作作品 展示風景
Vectorworks パノラマレンダリング取り出し

盛岡情報ビジネス専門学校 デザイン科 建築インテリアコースの室岡 郁哉さん、佐々木 結衣さん、マイ ツン ザンさんが制作したJapanese garden hotelのパノラマ画像(VRデータ)はこちらからご覧いただけます。

学生に聞きました。「卒業制作でVR機能を活用した感想は?」
室岡 郁哉(むろおか ふみや)さん
Japanese garden hotel

合同制作ではみんなの意見を取り入れて作品をつくることの難しさを改めて感じました。そして、レンダリングに時間がかかってしまい挑戦できなかったこともあったので、もう少し余裕を持って制作できればもっと良かったと思います。ですが、VRで作品の細かい部分まで見てくださる方も多くてとても嬉しかったです。

小山田 明音(おやまだ あかね)さん
Universal Design Library

設計の段階ではいろいろなアイデアを出し合いましたが、モデリングの際に妥協した部分があったことは反省点です。でも、来場してVRを体験してくれた方々から「すごい」とか「新しいね」と言ってもらえたことはとても嬉しかったですし、空間をVRで魅せるという貴重な体験ができて良かったです。

田口 楓真(たぐち ふうま)さん
In hope of Aquarium

水族館はレンダリングで光の使い方を見せるところが一番苦労しました。できれば、水槽に魚が泳いでいる様子や、敷地と外観もVRで表現したかったです。時間的に断念せざるを得なかった点は悔いが残りますが、VRを体験した方々の反応は良かったですし、やりがいもありVRの企画が実現できて本当に良かったです。

 
取材協力
  • 盛岡情報ビジネス専門学校
  • デザイン科 建築インテリアコース 教務部   斎藤 公美 氏
  • デザイン科 建築インテリアコース 非常勤講師 土村 中 氏
  • デザイン科 建築インテリアコース 非常勤講師 宮野 利行 氏
(取材:2019年2月)
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