ユーザ事例 & スペシャルレポート

「Vectorworks Solution Days '10 」にて講演していただいた内容をご紹介します。


プロダクトデザインに浸透するVectorworks

はじめて使ったバージョンはMiniCad4(現在はVectorworks)でした。当初は建築やインテリアデザインを具現化するために使用していましたが、ここ10年はプロダクトデザインでも活用しています。

昨年、西麻布のギャラリーle bainにて、DesignHeart展(2010年10月26日~11月5日)が開催され、私も出品しました。参加した家具、雑貨、陶器のデザイナーのほとんどがVectorworksを使用した作品でした。

著書「 VW Design」を上梓して

2007年に「VW Design」を発表し、本書に掲載されているの3DモデルはVectorworks12.5で作成しました。この時、Vectorworksはプロダクトデザインで完全に使えると確信しました。「3D Power Pack」の搭載により、NURBS曲線を自由に扱える様になり、また、ソリッドモデルの削り取り等の強化が、Vectorworksでの表現の幅を広げたと思います。

寸法を気にせずに自由な発想で描くことができるのがCGソフトの利点ですが、VectorworksはCAD。すなわち実際にモノを作る上で不可欠な、正確な寸法を元に、有機的な形状までも作成することができます。これがプロダクトデザインとの相性の良さなのです。

DNAの二重螺旋をイメージしたシェルフでは、徹底的に数値を意識してデザインしました。支柱となる螺旋と天板は点で結合し、そのズレはフォルムや展示台の精度に影響します。製作した職人の腕もさることながら、このようなデザインができるのがVectorworksなのです。

CINEMA 4Dとの連成

Vectorworks2011からRenderworksのレンダリングエンジンがCINEMA 4Dに変更され、実務での作業効率が格段にアップしました。私はCINEMA 4D、その他のCGソフトも使用しますが、操作や設定は難しく、モデラーとレンダラーを行き来する際に調整を強いられることも多々あります。新しいRenderworksは、シンプルな設定画面でありながらハイクオリティなレンダリングを可能にしています。これなら一般のCADユーザにも受け入れられるでしょう。

柴田氏はVectorworks2011のこの機能に注目!!

Vectorworks2011から、“CINEMA 4D取り出し"が追加されましたが、それよりもファイルメニューにある“CINEMA 4Dへ送信"の機能も実務的でスピーディーだと思います。現在開いているVectorworksのモデルデータをCINEMA 4Dの新規ファイルで開くことも可能ですし、送信の設定により、CINEMA 4Dで既に作成したシーンに、シームレスにVectorworksのモデルを送信することもできます。

【講演者情報】

テコデザイン 有限会社 http://www.tekodesign.com/

代表 柴田映司 氏

本内容はVectorworks Solution Days '10 にて講演いただいた内容を、弊社にて編集したものです。(2011年2月)

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