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[製品仕様・技術情報]

VectorWorks10/10.5において、前バージョン(VectorWorks8〜9.5)より変更された機能について(2004.3.30)

VectorWorks10(10.5)において、前バージョン(VectorWorks9(9.5)/ VectorWorks8(8.5))より変更された機能をQ&A形式でまとめました。


■Ver9 (9.5)からの変更点
Q. 「オブジェクトパレット」と「リソースパレット」は無くなったのでしょうか。

A.  オブジェクトパレットとリソースパレットは「リソースブラウザ」に統合されております。


Q. 「建築」メニューの「壁の外法から多角形を作成...」コマンドと「壁の内法から多角形を作成...」コマンドは無くなったのでしょうか。

A. これらのコマンドは「モデル」メニューの「壁から多角形を作成...」コマンドに統合されております。


Q. VectorWorks10.5.0でパレットが2列になっている状態で画面にドッキングしようとしても、1列になってドッキングされてしまう。(Win版)

A. VectorWorks10.5.0では、 パレットは1列でドッキングされるよう仕様が変更されております。


Q. VectorWorks10.5標準の作業画面に「取り出す-StrataVision..」コマンドが組み込まれていない。

A. 弊社は長年に亘りストラタ取り出し機能をサポートして参りましたが、米国開発元の基本方針により、VectorWorks10以降、対応が不可能となりました。
VectorWorks10.5以降のバージョンではストラタ取り出し機能を標準の作業画面からはずし、サポート対象外となっております(オプション設定にて実装することは可能ですが、その場合にはお客様のご判断でお使い頂くことになります)。


Q. 引き出し線をコピーして縮尺の違うレイヤにペーストすると、縮尺に追従して大きさが変わってしまう。VectorWorks9では同じ大きさのままペーストできた。

A. VectorWorks10では、 上記のように引き出し線をコピーして縮尺の違うレイヤにペーストした場合縮尺に追従して大きさが変わるよう仕様が変更されております。これは引き出し線に限らず、プラグインオブジェクト全体の仕様変更です。プラグインオブジェクト内の文字の大きさ、フォントをフォントメニューから変更したいというお客様からのご要望にお応えした結果、VectorWorks10からこのような仕様に変更されました。


Q. VectorWorks9.5までは壁ツールの壁の設定ダイアログ内に「自動結合」のチェックボックスがあり、そこで壁が自動結合するかしないかを設定していたが、VectorWorks10ではこのチェックボックスはどこにあるのか?

A. VectorWorks10からの仕様変更で、「壁の自動結合」のチェックボックスの位置は〈ファイル〉メニューの「環境設定-システムに保存」の「描画」タブ内に変更されております。


Q. 水平と垂直の結合していない壁(T字型になる寸前の壁)を描き、壁結合ツールでT字型に結合する場合、水平方向の壁を指定した後に垂直方向の壁を指定すると「壁が交差していません」というメッセージが出て結合できない。

A. VectorWorks10から、壁結合ツールで壁を結合する場合、1番目にクリックした壁が2番目にクリックした壁に突き当たってT字型やY字型に結合するよう仕様が変更されております。
VectorWorks9.5以前のバージョンでは、「y字」のような配置になっている2つの壁を隅結合モードで結合させた場合、クリックの順序に関係なく結合部分からの長さが長い方の壁を残して結合させていました。VectorWorks1
0で任意の壁を残して結合させたいというお客様からのご要望にお応えした結果、1番目のクリックで「どの壁から」、2番目のクリックで「どの壁へ」と任意に残す壁を指定出来るよう仕様を変更いたしました。それに伴い、1番目にクリックした壁の延長上に2番目にクリックした壁が無い場合には、エラーが表示され結合できないようになりました。


Q. VectorWorks9までは属性パレットの設定に関係なく環境設定の「文字にアミをかけない」のチェックで文字に面が付くかどうかを設定していたが、VectorWorks10からは属性パレットでも文字の面の設定ができるようになった。

A. VectorWorks10では、「文字にアミをかけない」にチェックが入っていなくても、他の図形と同様に属性パレットで面を「なし」にすると文字に面がつかないよう仕様が変更されております。文字の面の設定をその都度変えられたい場合には、属性パレットで設定して頂くと便利です。


Q. 2D図形(四角形)を2Dシンボルとして登録し、リソースブラウザでそのシンボルの2Dの編集画面に入り、そのまま編集画面を出ずにリソースブラウザの「編集」でさらにシンボルの3Dの編集画面に入ると、2D編集画面から図形をコピぺしていないにもかかわらず既にそこには2D編集画面の図形(四角形)が表示されている。そこでその四角形を編集し(柱状体にする など)シンボルを出ると、2Dシンボルとして登録したものから2Dの情報が消えてしまい、3Dシンボルに変更されている。

A. VectorWorks10から、 「シンボルをでる」ボタンを押してシンボルの編集画面からぬけるという手順を踏まずに2D編集画面から3D編集画面に移動した場合、2D編集画面で表示されていた図形がそのまま3D編集画面に表示され編集もできるよう仕様が変更されております。2D図形をシンボル登録→3D図形を登録という手順でハイブリットシンボルを作成される際には、2D編集画面の操作後「シンボルをでる」ボタンを押してシンボルの編集画面から出てから、改めて3D編集画面に入って下さい。

■Ver8(8.5)からの変更点


Q. 建築ツールパレットの「ラーメン架構体」「エスカレータ」「建築番号」「編集」「敷地境界線」ツールは無くなったのでしょうか。

A. VectorWorks9以降のバージョンでは、「ラーメン架構体」「エスカレータ」ツール等の専門性の高いツール類が削除されています。本仕様変更は米国NNA社の方針によるものであり、弊社もこれに従いました。


Q. 建築ツールパレットや電気記号ツールパレットの各ツールや、2Dツールパレットの「断面指示線」ツールなどは無くなったのでしょうか。

A. VectorWorks9以降のバージョンでは、標準で用意されている作業画面には組み込まれていないツールがいくつかございます。ご利用の環境にあわせて「ファイル」メニューの「作業画面」の「設計」から組み込みを行ってください。作業画面の設計につきましては、UsersGuideのp13-4~をご参照下さい。


Q. 「測量」機能は無くなったのでしょうか。

A. VectorWorks9以降のバージョンでは、「測量」メニュー等の専門性の高いツール類が削除されています。本仕様変更は米国NNA社の方針によるものであり、弊社もこれに従いました。
なおこの「測量」メニューの機能につきましては、『LANDMARK』というVectorWorks専門分野別プラグインとして別途発売しております。


Q. 「 舞台照明」機能は無くなったのでしょうか。

A. VectorWorks9以降のバージョンでは、「舞台照明」メニュー等の専門性の高いツール類が削除されています。本仕様変更は米国NNA社の方針によるものであり、弊社もこれに従いました。
なおこの「舞台照明」メニューの機能につきましては、『SPOTLIGHT』というVectorWorks専門分野別プラグインとして別途発売しております。


Q. 「機械」機能は無くなったのでしょうか。

A. VectorWorks9以降のバージョンでは、「機械」メニューの「長穴」「鋼材断面」「六角穴付きボルト」「六角ボルト」「小ねじ」「ナット・メートル系」「ナット・インチ系」「座金」「渦巻き」「ラジアル玉軸受」「円筒ころ軸受」「圧縮コイルばね」「引張コイルばね」「平歯車」コマンドが「ツール」に変更されています。使い方としましては、リソースブラウザを開き、VectorWorks10のフォルダ内の「Object Libraries」フォルダの中の「製図記号.mcd」「鋼材断面.mcd」「機械/ボルトナット類.mcd」ファイルを共有リソースに登録して頂くと、「長穴」等のプラグインツールが表示されますので、お使いになりたいツールをダブルクリックで選択して作図画面上にクリックして下さい。ツールを画面に配置した後、データパレットで寸法等を変更することができます。また「断面注記」「材料注記」「工学情報」は「加工」メニュー「工学情報」に移動しております。
なお上記以外の「機械」メニューのコマンドは、VectorWorks9以降は専門性の高いツール類として削除されています。本仕様変更は米国NNA社の方針によるものであり、弊社もこれに従いました。


Q. 「建築」メニューの「2×4軸組作成」コマンドは無くなったのでしょうか。

A. VectorWorks9以降のバージョンでは、「2×4軸組作成」等の専門性の高いコマンド類が削除されています。本仕様変更は米国NNA社の方針によるものであり、弊社もこれに従いました。
なおこの「2×4軸組作成」コマンドの機能につきましては、『ホームビルダー』というVectorWorks専門分野別プラグインとして別途発売しております。


Q. 「建築」メニューの「ゾーニングアシスタント」「建具表・仕上げ表作成」コマンドは無くなったのでしょうか。

A. VectorWorks9以降のバージョンでは、「ゾーニングアシスタント」「建具表・仕上げ表作成」等の専門性の高いコマンド類が削除されています。本仕様変更は米国NNA社の方針によるものであり、弊社もこれに従いました。


Q. 「編集」メニューの「製図原紙を作る」「図面枠作成」コマンドは無くなったのでしょうか。

A. VectorWorks9以降のバージョンでは、「製図原紙を作る」等の専門性の高いコマンド類が削除されています。本仕様変更は米国NNA社の方針によるものであり、弊社もこれに従いました。
「図面枠作成」コマンドは「ツール」に変更されています。使い方としましては、リソースブラウザを開き、VectorWorks10のフォルダ内の「Object Libraries」フォルダの中の「製図記号.mcd」ファイルを共有リソースに登録して頂くと、「図面枠」プラグインツールが表示されますので、ダブルクリックで選択して作図画面上をクリックして下さい。


Q. 「文字」メニューの「日付けスタンプ」「ファイル名スタンプ」コマンドは無くなったのでしょうか?

A. VectorWorks9以降のバージョンでは、標準で用意されている作業画面には組み込まれていないコマンドがいくつかございます。ご利用の環境にあわせて「ファイル」メニューの「作業画面」の「設計」から組み込みを行ってください。「日付けスタンプ」は作業画面の設計で組み込むことが可能です。作業画面の設計につきましては、UsersGuideのp13-4~をご参照下さい。
「ファイル名スタンプ」をお使いになる場合には、リソースブラウザを開き、VectorWorks10のフォルダ内の「Object Libraries」フォルダの中の「製図記号.mcd」ファイルを共有リソースに登録して頂くと「ファイル名スタンプ」プラグインツールが表示されますので、ダブルクリックで選択して作図画面上をクリックして下さい。


Q. 複数の図形をグループにしている場合、そのグループ図形の中に入り個々の図形のレイヤを変更することができない。VectorWorks8.5まではグループ図形の中に入り個々の図形のレイヤを変更することが可能だった。

A. VectorWorks9からの仕様変更で、グループに入って個々の図形のレイヤを変更することができなくなっております。グループ図形内の個々の図形のレイヤを変更する際には、グループ解除をしてから行って下さい。


Q. VectorWorks8.5と同じ引出線ツールを使いたい

A. VectorWorks9以降のバージョンでは、VectorWorks8.5と同じ「引出線ツール」は、デフォルトの設定ではツールパレットに組み込まれていませんので、作業画面の設計で組み込んで下さい。【ファイル】メニューの《作業画面》の〈設計〉の『ツール』タブをクリックし、ダイアログ中の左側のリストの〈2D〉をクリックして「引出線」を表示させ、右側のリストで「引出線」を組み込みたいパレットにドラッグして下さい(作業画面の設計につきましては、UsersGuideのp13-4~をご参照下さい。)。なおツールパレットの編集全般につきましては、UsersGuideのP13-5~をご参照下さい。

A. カーソルを作図ウィンドウからはみ出した所に置いても自動スクロールしない
Q. VectorWorks9から、ツールの持ち替えをするためにカーソルが作図ウィンドウからはみ出し、ツールパレットやメニューバー上にある場合には自動スクロールしないよう仕様が変更されています。スクロールバーの手前かルーラー上でカーソルを止めればスクロールします。


Q. 「ナッジ」コマンドは無くなったのでしょうか。

A. VectorWorks9以降のバージョンでは、メニューから「ナッジ」コマンドは無くなりましたが、「Shift」キーを押しながらアローキー(↓↑→←)を押すと、同様の働きをします。


Q. 延長ツールは無くなったのでしょうか。

A. VectorWorks9から、延長ツールの機能は結合ツールに変更されております。


Q. 「レンダー」メニューの「レンダリング」「QuickDraw3Dインタラクティブ」コマンドは無くなったのでしょうか。

A. VectorWorks9から、「QuickDraw3Dインタラクティブ」は「OpenGL」に変更されております。


Q. トリミングツールで、トリミングする2本の線をアクティブの状態にしてその間にある線分をトリミングすると、その間にある線分でトリミングが中断してしまう。VectorWorks8.5までは選択した図形のある場所でトリミングされていた。

A. トリミングツールに関しましては、図形の選択/非選択にかかわらず図形のある場所でトリミングされるようVectorWorks9から仕様変更されております。ご質問にありますように複数の図形が入り組んで配置されている状態で状態で図形を部分的に消去される場合には、お手数ですがトリミングを複数回実行して頂くか、切断ツールで図形を目的の場所で切断し不要な部分をDeleteキー等で消去して頂きますようお願いいたします。


Q. 壁仕様ツールパレットは無くなったのでしょうか。

A. VectorWorks9から、壁仕様ツールパレットの機能は「モデル」メニュー「建築」「壁の仕様を選択」に変更されております。


Q.「データライブラリ」フォルダにあったシンボルファイルは無くなったのでしょうか。

A. VectorWorks8のデータライブラリは、VectorWorks8米国版をベースにA&A社が再編成した「特別付録」ですが、VectorWorks9からは大幅に内容が変更され、「Object Libraries」フォルダに収録されております。本仕様変更は米国NNA社の方針によるものであり、弊社もこれに従いました。
もしVectorWorks8のデータライブラリフォルダ内にあるデータをそのままVectorWorks10でお使いになりたい場合には、一度VectorWorks8のデータライブラリフォルダ内のデータをVectorWorks10で開いてVectorWorks10形式のデータとして保存して頂き、VectorWorks10のリソースブラウザで共有リソースに登録してお使い下さいますようお願いいたします。