テクニカルサポートデスク

[製品仕様・技術情報]

VectorWorks10.5の障害と制限について(2004.7.1)

VectorWorksで確認されている障害と制限事項です。
障害については改善できるよう引き続き努力して参ります。
しばらくご容赦くださいますようお願い申し上げます。

○障害
・「ファイル」メニューの「作業画面」の「設計」で鋼材断面の「鋼管(m)」ツールを組み込み実行した場合と、リソースブラウザで「鋼管(m)」ツールを使用した場合に、「サイズが不適切です」とメッセージが出て図形が作成されない。(Win版)
→この問題を改善するための修正ファイルをダウンロードのコーナーにご用意しておりますので、そちらをインストールしてご利用くださいますようお願いいたします。


・短い寸法線を描いた場合、選択している寸法規格によっては「寸法線は常に内側」にチェックがONにならない場合がある。
→寸法値の文字サイズにもよりますが、縮尺が1:1で13ミリ以下の寸法線を描いた場合、Arch/ASME/SIA以外の寸法規格では寸法線を内側にすることができません。上記設定で寸法線を内側にされる場合には、〈ファイル〉メニューより「環境設定-ファイルに保存」で「寸法」タブを選択し、Archなどを元に寸法規格をカスタマイズして頂くか、お使いになりたい寸法規格を元に「寸法線は常に内側」のチェックを入れてカスタマイズして頂きますようお願いいたします。寸法規格のカスタマイズにつきましては、UsersGuideのp5-111以降をご参照下さい。


・配列複製コマンドを実行し、ダイアログ内でデフォルトの複製の形式の『直線状にならべる』にチェックが入った状態で、tabキーを3回押して数値入力欄を選択しようとすると、複製の形式が『円弧状にならべる』に切り替わってしまう。(Win版)
→キー操作で『直線状にならべる』の数値入力欄を選択される際には、『直線状にならべる』のショートカットである『Alt+l(エル)』を実行して下さい。


・引き出し線を描く場合、初回の引き出し線設定ダイアログの設定は反映されるが、2回目以降「設定」ボタンを押してダイアログを開くと初回の設定がリセットされ、以後ダイアログで設定し直しても反映されなくなる。
→2回目以降に引き出し線の設定を変更される場合には、引き出し線を描いた後にデータパレットで設定を変更して頂きますようお願いいたします。


・「作業画面-設計」で「窓」ツールを組み込み窓を配置すると、「引き違い」形式で窓の中心のガラスが重なり合うはずの部分が重なっていない。
→可能であれば、「窓2」ツールで代用して頂きますようお願いいたします。


・「縮尺…」ダイアログ内で「スケールテキスト」のチェックを入れて縮尺を変更した後に、データパレットで引き出し線の注釈を編集すると、引き出し線部分が元の縮尺の状態に戻ってしまう。
→レイヤの縮尺を変更される場合には、あらかじめ引き出し線をグループ解除して頂きますようお願いいたします。


・ファイル内に図形数が3000以上の非表示の2Dリンク図形があると、VectorWorks自体の動作が非常に遅くなり、画面を拡大縮小したりスクロールなどをしただけでフリーズすることがある。
→不必要なリンク図形がある場合には、データパレットで「2次元図形を表示」のチェックをはずして非表示にするのではなく、リンク図形そのものを削除して頂きますようお願いいたします。


・寸法線をクリックすると、寸法線の引き出し線が伸びてしまうことがある。
→寸法線の寸法値の部分をクリックすると、引き出し線が伸びてしまうことがあります。寸法線をクリックして選択などをされる場合には、寸法値部分ではなく引き出し線部分をクリックして頂きますようお願いいたします。


・レイヤジャンプツールでレイヤの異なる同じ属性の図形(例えば四角形など)を交互に選択しても、モードバーに表示されるアクティブレイヤの名称が変更されない。(Win版)
→属性の異なる図形同士では問題ありませんが、同じ属性のものだと上記のような現象が起こります。
パンカーソルをダブルクリックし、画面を再描画して頂きますようお願いします。


・VectorWorks9.5でボルト・ナットを配置しそのファイルをVectorWorks10.5で開いて見ると、データパレットの表示がおかしくなってしまうものがある。
→この現象は、VectorWorks10.5でご用意しているボルト・ナットのデータファイルが原因となっております。データパレット上の表示が一時的におかしくなりますが、VectorWorks10.5のデータパレットで1度違うサイズを指定し、任意のサイズを指定し直せば正常に表示されるようになります。


・リソースブラウザで「建築・設備部材全般.mcd」ファイルを開き、ウォールキャビネット/ベースキャビネット/テーブルセット/テーブル/柱 などのオブジェクトを配置すると、これらのオブジェクトでは使われていないはずの「ドア-ガラス-1」クラスが自動的に作成されてしまう。
→この現象はVectorWorks10.5でご用意している「建築・設備部材全般.mcd」ファイルが原因となっております。申し訳ございません。これらのオブジェクトを頻繁にお使いになる場合には、「ファイル」メニューの「開く」でVectorWorksフォルダ内の「Object Libraries」フォルダ内にある「建築・設備部材全般.mcd」ファイルを開き、「ドア-ガラス-1」クラスを削除してファイルを再保存して下さい。以降はこれらのオブジェクトの実行で「ドア-ガラス-1」クラスが作成されることはなくなります。


・VectorWorks10.5でワークシートを作成すると、セル内の文字が横向きになったり化けてしまったりすることがある。(Win版)
→上記のような現象が出る場合には、「ワークシート」メニューの「文字...」でフォントを再指定して頂きますようお願いします。
なおこの現象を改善するための修正マクロをダウンロードのコーナーにご用意しておりますので、そちらをご利用くださいますようお願いいたします。この修正マクロはプログラムの障害を根本的に改善するものではございませんが、ワークシートを作成された後実行して頂くことにより文字の向きや文字化けを改善します。


・「取り出す-EPSF…」コマンドで、直線を2本以上描いたファイルをEPS形式に変換しIllustratorで開くと、用紙左上にゴミのような図形が1つ表示される。(Mac版)
→この現象は直線1本のみのファイルでは出ませんが、直線を2本以上描いたファイルで発生します。この余分な図形はIllustrator上で削除して頂きますようお願いいたします。


・ワークシートで2バイト文字(日本語)の後に1バイトの数字(半角英数)を入力すると、全く違う内容が表示されることがある。例えば「あ1」と入力すると、「1.000e+0」と表示されてしまう。(Win版)
→ワークシートの数字の表示形式が「標準」(デフォルト)になっている場合、この現象が起こることがございます。その場合には、ワークシートメニューより「数字」を選択し、数字の表示形式を「標準」以外の「小数点」などにして下さい。


・ワークシートでセルを選択して2バイト文字(日本語)を入力をすると、入力内容が式編集バーとは別の場所に表示されてしまう。(Mac版のみ)
→日本語を入力される場合には、セルを選択した後に式編集バーの入力欄をクリックしてから入力して下さい。


・MacOS9以下でデフォルトのフォントをOSAKA以外のフォントに設定した場合、日本語を入力して確定しない状態でdeleteキーで文字を全て削除しもう一度文字入力すると、フォントがOSAKAになり文字サイズも変更されてしまう。(Mac版)
→文字を確定した後に、〈文字〉メニュー「文字…」などでフォントとサイズを設定し直して頂きますようお願いいたします。


・MacOS9で、テンプレート保存をしたファイルのアイコンが白くなってしまい、正しいテンプレートアイコンにならない。デスクトップの再構築を実行しても改善されない。(Mac版)
→アイコンは白くなっておりますが、テンプレートとしての使用や動作には問題ありません。


・MacOS9で、文字列を入力して確定した後に文字の間に全角でスペースを入れると、編集作業中の文字が見えなくなったり記号が表示されたりする。(Mac版)
→文字列にスペースを入れる場合には、半角で入れて頂きますようお願いいたします。なおこの現象は文字の編集中に起こりますが、enterキーで文字列を確定して頂くと表示は正常に戻ります。


・配列を「センタ」や「右よせ」にした文字列の全体を文字ツールで選択し、Deleteキーで削除してから入力をやり直すと、文字配列が左よせになってしまうことがある。(Win版)
→この現象は、文字列の一部の入力し直しや追加では発生しません。


・「画面」メニューの「原点指示」「用紙の中央」を実行しても、原点が用紙の中央に移動しないことがある。
→用紙移動ツールで用紙を移動されている場合、この現象が発生します。
用紙の移動後に用紙中央に原点を設定される場合には、用紙の大きさに合わせて四角形を描いて頂き、【画面】メニューの《原点指示》の「次にマウスクリックする点」で四角形の中心をクリックして原点を設定して下さい。


・「VectorWorks10.5新機能ガイド」のp2-37に「螺旋状NURBS曲線は特に変換することなく、「3Dパス図形」コマンドのパス図形として利用することができます。」と説明があるが、螺旋状NURBS曲線を3Dパス(E)のパス図形にすることができないのはなぜか。
→螺旋状NURBS曲線を「3Dパス図形(E)」でパス図形としてお使いになる場合には、「階層」メニューの「グループ解除」を実行し、NURBS曲線にして頂きますようお願いします。


・四分円ツールをダブルクリックして生成四分円ダイアログを開き、ΔXに数値を入力後ΔYにカーソルを移すと、ΔXの数値が入力した数値が倍になってしまう。例えばΔXに100と入力した場合には、200に変更されてしまう。
→この現象はVectorWorksの起動後生成四分円ダイアログを最初に開いた場合にのみ起こります。
生成四分円ダイアログでΔXに数値を入力する場合には、入力されたい数値の1/2の数値を入力して頂くか、ΔYにカーソルを移した後にもう一度ΔXに正しい数値を入力して頂きますようお願いいたします。


・垂直な線分を一本選択した状態で、「図形全体を見る」を実行しても画面上に反映されない場合がある。水平な線分の場合は問題はない。
→「図形全体を見る」が機能しない場合には、拡大表示ツールをお使い下さいますようお願いいたします。


--------------------------------------------------------------

○制限
・「作業画面-設計」で、コンテクストメニューに「ウィンドウ」メニュー「ウィンドウ」コマンドを組み込んでも動作しない。またこの状態では、メニューバーの「ウィンドウ」メニューで「ウィンドウ」コマンドが一段ずれて実行される。
→VectorWorks10の仕様として、コンテクストメニューに「ウィンドウ」コマンドを組み込むことはできません。


・「画面」メニューの「属性を編集」の「カラーパレット..」で「色指定」ボタンを押し、『Coose A Color』ダイアログ内を見ると、赤(R)緑(G)青(G)と表示されているが、青はBlueの(B)が正しいのではないか。(Win版)
→この赤(R)緑(G)青(G)はWindowsOSのショートカット表示です。Altキー+Rで赤の数値入力欄、Altキー+Gで緑の数値入力欄、Altキー+Uで青の数値入力欄をそれぞれハイライトさせることができます。


・「モデル」メニュー「建築」の「壁の仕様を選択」の『壁の仕様を編集』ダイアログ内で、「新規クラスを作成」と「壁の高さ」の設定をしたが、作図画面に反映されない。
→VectorWorks10.5では、『壁の仕様を編集』ダイアログ内での「新規クラスを作成」と「壁の高さ」の設定が反映されないという制限がございます。
VectorWorks10.5 のReference Manual p123「壁の仕様を選択...」には、「ダイアログの上1/3はグレー表示で機能しません」「専門分野向け上位バージョンのために予約されているものです」と記載されておりますが、この部分はマニュアルミスです。申し訳ございません。現在弊社から発売されているソフトで「専門分野向け上位バージョン」に該当するものはございません。


・VectorWorksで頂点数の多い曲線が含まれているファイルを作成し、AcrobatDistillerでPDFファイルを作成しようとすると、エラーが出て作成できないことがある。(Win版)
→頂点数の多い曲線(頂点数90以上)が含まれているファイルを高解像度でPDFに変換される場合、エラーが出ることがございます。その場合には以下の回避方法をお試し下さい。
●加工」メニューの「多角形に変換」コマンドを実行し、曲線を多角形に変換する
●PDFを作成する際の解像度を下げる
●曲線の頂点数を減らす

「階層」メニューの「他のレイヤの表示・非表示」のコマンドに標準でショートカットキーが割り当てられているが、このショートカットを「option+コマンド+34567(キ-ボードの上の数字)」で実行することがはできるが、「option+コマンド+34567(テンキー)」で実行することができない。(Mac版)
→VectorWorksのMac版ではMacOSの制限により、optionキーとテンキーの数字を組み合わせてショートカットとして使うことができません(optionキーが認識されず「コマンド+34567」の動作になってしまいます)。キ-ボードの上の数字をお使い頂くか、別のショートカットを割り当てて頂きますようお願いします。


・アクティブクラスを一般クラス以外(寸法クラスなど)にし、「他のクラスを表示+スナップ」の状態で番号スタンプを配置すると、配置した番号スタンプを選択することができない。「他のクラスを表示+スナップ+編集」にしないと番号スタンプを選択することができないのはなぜか。
→VectorWorksの仕様として、番号スタンプツールで作成される図形のクラスは、アクティブクラスにかかわらずすべて一般クラスに設定されます。アクティブクラスを一般クラス以外にされている状態で、配置した番号スタンプを選択されたい場合には、他のクラスを表示+スナップ+編集にして下さい。


・円弧や円弧壁を描き、画面の表示倍率を上げ拡大表示にしていくと、円弧の半径と思われる線が表示されることがある。
→VectorWorksの表示上の制限です。
VectorWorksで円弧を拡大表示する際には、弧をなめらかに表示するために拡大時にその都度再計算をしておりますが、その再計算がうまくいっていないため起こっている現象だと思われます。


・「取り出す-EPSF…」コマンドでEPS形式に変換したファイルをllustrator7で開こうとすると、「ファイル形式が不明な為、開けません。」というエラーが出て開くことができない。(Win版)
→この現象はVectorWorks10.5とllustrator7の兼ね合いで起こっております。
llustrator8・9では開くことができますので、可能であればllustrator8・9で開いて頂きますようお願いいたします。


・「文字」メニューの「文字検索/置換...」コマンドで「検索」や「置換」を実行すると、該当する文字列が2つ以上ある場合でも常に1つしか選択されない。
→「文字」メニューの「文字検索/置換...」コマンドの「検索」「置換」では、該当する複数の文字列を一度に選択することはできません。「検索」「置換」は文字列を1つずつ検索/置換する際にお使い下さい。


・「取り出す-SXF」コマンドでファイルをP21形式やSFC形式に変換すると、図形や文字が極端に小さく取り出されてしまうことがある。
→「取り出す-SXF」コマンドでP21形式やSFC形式に変換する際には、「画面」メニューの「単位」で単位設定をミリメートルに設定して頂く必要がございます。その他の「メートル」などの単位設定では、図形や文字の大きさが正しく取り出されませんのでご注意下さい。


・「取り込む 数値地図s2500...」コマンドで『世界測地系対応数値地図2500(空間データ基盤)』を取り込もうとすると、「数値地図2500(空間データ基盤)のフォーマットではありません」とエラーが出て取り込めない。
→VectorWorks10.5に標準で搭載されている「取り込む 数値地図s2500...」コマンドは『日本測地系対応数値地図2500(空間データ基盤)』の取り込みに対応しており、『世界測地系対応数値地図2500(空間データ基盤)』の取り込みには対応しておりません。
『世界測地系対応数値地図2500(空間データ基盤)』の取り込みに対応したプラグインをダウンロードのコーナーにご用意しておりますので、そちらをご利用ください。

・ファイル名が英数半角26文字(日本語13文字)以上のファイルを「取り出す-イメージファイル..」でイメージファイルに変換した場合、イメージファイル名が25文字を超えた部分が転記されず、おかしなファイル名で取り出されてしまうことがある。
例えば「パーティションイメージ.mcd」というファイルをイメージファイル(JRPE形式)に変換した場合には、「パーティションイメージ.mc.jpg」というファイル名になってしまう。
→お問い合わせの現象は、MacOSの制限にからむVectorWorksとQuickTimeの仕様が原因となっております。
「取り出す-イメージファイル..」を実行した場合、VectorWorksではイメージファイル取り出しのファイル保存ダイアログに作業中ファイルの名称が自動的に転記されます。このような場合、MacOSの仕様としてファイル名に使用できる文字数は半角英数31文字ですが、拡張子(4文字)を付けようとすれば使用できる文字数は27文字になります。さらにVectorWorksでは安全マージンを取って「半角英数25文字+拡張子(4文字)」で保存します。。WindowsOSではファイル名が半角英数31文字以内という制限はありませんが、「取り出す-イメージファイル..」コマンドでQuickTimeの機能を使用するためMacOSと共通の仕様になっています。
ファイル名が英数半角26文字以上のファイルで「取り出す-イメージファイル..」を実行される場合には、イメージファイル取り出しのファイル保存ダイアログでファイル名を変更して下さい。

・フルスクリーンカーソルを設定した状態で順引出し線ツールを使用すると、縦横に不要な線が表示されたり、水平垂直に作図した場合一時的に引出し線が表示されなくなる。
→順引出し線とフルスクリーンカーソルを併用した場合の、VectorWorks10.5の制限です。
上記現象が出る場合には、パンカーソルをダブルクリックし、画面を再描画して頂きますようお願いします。


・【画面】メニューの「原寸で見る」を実行しても、モニタ画面を定規で図ると誤差が出る。
→「原寸で見る」コマンドを選択したとき、VectorWorksはお使いのモニタの解像度設定に関係なく、ある特定の解像度値を基準に原寸表示を行っております(厳密には原寸に近くですが、理由は後述させていただきます)。
「お使いのモニタの解像度に関係ない特定の解像度」とは、72dpi(ディーピーアイ)を指します。これはVectorWorksがまだMiciCadという商品名であった当時のMacintoshの画面表示能力およびモニタ性能に合わせたものです。
当時の性能のコンピュータ・OS・モニタ(当時はモニタは一体型でした)を使用すれば、今現在でも「原寸で見る」は定規をあてるとほぼ原寸を表示いたします(あまりに古いのでVectorWorksはおそらく起動できません)。
ほぼという表現を使いますのは、72dpiというモニタの表示能力が、画面上の長さで言えば0.353ミリ単位でしか違いが出ないということを示します。画面上の直線の長さが0.353ミリの倍数でなければ厳密には原寸ではない、ということです。これにも、小数点以下の誤差が積み重なりますので長ければ長いほど誤差がでます。ただし当時のモニタは9インチしかありませんので目立ちません。
上記のように誤差(解像度の限界という制限)は持ちながらも、当時の性能基準で見れば「原寸で見る」は原寸表示をするためのメニューということになります。
当時唯一の画面表示とプリント結果の大きさが同じであるという性能は、Macintoshの大きな訴求部分でありました。しかしながら、当時からのコンピュータの能力向上は飛躍の一途をたどり、モニタは別体となり、他社製品への接続が可能になり、解像度はユーザご自身で変更が可能となっていきました。
この時点で、VectorWorksの「原寸で見る」は本来の原寸という意味からは別のものになっています。
上記のようにモニタ上で図った寸法がプリントと同一になるのは今現在不可能ですが、条件によっては近い数値にすることは可能です。
例えばお使いのマシンのOSがMacOS9の場合は、画面左上にあるアップルメニューをプルダウンすると「コントロールパネル」という項目がございます。その中にある「モニタ」を選択するとダイアログが表示されます。「解像度」というリスト欄でハイライトされているのがお使いのモニタに設定されている解像度です。この部分を変更することにより画面表示の大きさを変更することができます。また今現在のほとんどのモニタで、画面の横幅、縦幅を調整することができますのでお試しください。
ただし接続されているマシン・モニタの性能によりますので、この数値というご指示はできませんことご了承ください。
「原寸で見る」メニューコマンドは、Macintosh創世期の早い時点からあるMiniCad(VectorWorksの前身)当時の命名(英語名はNormal Scale)をそのまま使用させていただいております。
本来の英語を直訳すれば、「標準表示で見る」「基準表示で見る」というようなものになるかと存じます。
あえて「原寸で見る」と意訳を使ったのには、前述いたしました当時MiniCadの置かれたコンピュータの状況と、図面ツールであるプログラムに設計者であるユーザ様の使い勝手を検討した上での決定でした。あしからずご了承下さいますようお願いいたします。


・VectorWorks10まであった、メニューバーの左端にあるVectorWorksファイルのアイコンをクリックすると出てくる「次のウィンドウ」コマンドは無くなったのか。
→VectorWorks10.5からの仕様変更で、「次のウィンドウ」コマンドは無くなっております。この「次のウィンドウ」コマンドのショートカットである「Ctrl+F6」をお使い頂くか、【ウィンドウ】メニューからファイルの切り替えを行って頂きますようお願いいたします。


・図面枠ツールで配置した図面枠のフォントを変更したいが、データパレットの「表題欄のフォント」欄には数字が表示されているだけで、フォント名を選択することができない。
→VectorWorks10から、プラグインオブジェクト内にある文字のフォントの変更は、フォントメニューから行うよう仕様が変更されております。図面枠内の文字のフォントを変更する場合には、メニューから行って下さい。
なおデータパレットに「表題欄のフォント」と表示されている部分は、正しくは「表題欄のフォントサイズ」です。この欄の数字を変更することで、図面枠内の文字の大きさを変更することができます。この表記の不足はVectorWorks10.5の障害です。誠に申し訳ございません。


以上