Special Report


Vectorworks-3D CADと模型の未来


 

去る9月24日、秋葉原UDXにて「第2回 A&Aイノベーションセミナー -Vectorworks 3DCADと模型の未来-」が開催されました。

A&Aイノベーションセミナーとは、A&Aが開発に寄与した製品や、それをもとに創造された新たな技術や最新の取り組みを紹介する試みとして、2012年から開催を始めたセミナーです。第一回は、SimTreadを核とするイノベーティブな事例を紹介するとともに、シミュレーションが切り開く建築設計の新たな可能性を紹介しました。
第二回となる今回は、「 3DCADと模型の未来 」と題されるように、データとリアル(現物)を繋ぐ講演や、それらを実現する製品の展示がなされ、 当日は大盛況のうちに幕を降ろしました。

野田テックの野田様からは、産業用機械設計におけるVectorworksの3D活用と、レーザー加工機、マシニングセンタ、そして3Dプリンタの活用事例が紹介されました。 野田テックでは、2009年より3D-CAD( Vectorworks )を本格導入し、製品研究から製造までを3Dで行い、イノベーティブな製品開発を行っています。野田様は講演にて、3Dプリンタは「3Dデータがなければ、ただの箱である。」と繰り返し話していました。
次々と生産効率を上げる機器を導入し、競争力を高めてきた野田様が経験より得たキーワードは、情報先行型の3Dプリンタ人気に、冷静な視点で示唆を与えるものでした。

アンズスタジオの竹中様からは、コンピュテーショナル・デザインについて、最新の事例や情報に関する講演がありました。
匠の技術をアルゴリズム化し、情報として整理する。それをリアルな世界に投影するプロセスとして、コンピュテーショナル・デザインがあり、「手仕事を超えた形状の創造」が可能になることを、アトムとビット( 物質と情報 )をキーワードとして紹介されました。
また、コンピュテーショナル・デザインが「現在の施工方法の先を行ってしまったのではないか?」との疑問から施工部門を立ち上げ、「コンピュテーショナル・デザインが生み出す最適解をいかに現実のものとするか」という課題に取り組んでおり、その最新事例の紹介もなされました。

両者ともに、最新の機器、概念の中心にはデータ( 3Dデータやプログラム )があり、「ハードとソフトの両輪があって、物が生まれてくること」が共通して語られていたことが印象深かったです。

エーアンドエーセッションでは、Vectorworksで軸受けを3Dモデリングする方法や、建築のボリュームスタディモデルからBIM( オブジェクトとしての情報を保持したモデル )への変更、そして3Dプリンタへの取り出し形式としてそれぞれのSTL取り出しが紹介されました。
製造系、建築系への提案でしたが、それぞれのモデルが5分程度!!ででき上がり、しかも精度の高いSTLで出力されるフローは、改めてVectorworksの操作性の良さ、取り出しエンジンの完成度の高さを実感させるものでした。

展示ブースでは、協力いただいたハードウエアメーカー様の機器、デザイナー様の作品が展示されました。
やはり、と言いますか、3Dプリンタや出力サンプル周辺には人だかりができていましたが、3Dモデリングを支える各社のハイエンドPC展示も盛況でした。ものづくりでは、ハード・ソフトの両輪が重要です。短い時間ではありましたが、CADと模型の未来(これから)にとって非常に有益な講演と展示がなされたイベントであった、と感じました。

レポート:ソリューション販売推進課
竹口太郎