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基調講演1
 
  「建築界が教育機関にもとめるデザイン教育」
 

株式会社日建設計 設計部門副代表  山梨 知彦 氏

 
建築教育は、教育機関の中のみで完結することなく、実社会においても継続して行われています。しかしながら、教育機関と建築業界が、統一的な視点に立ち、デザイン教育を分担し、建築家を育成していくための試みはこれまでほとんど見られませんでした。実務家の立場から、教育機関への期待や実務における教育の実態について話題を提供することで、両者のあり方や役割を考える手がかりとしていただくことを期待しています。  
       
  略歴
  東京藝術大学美術学部建築科卒業
東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻修士課程終了
1986年 株式会社日建設計入社
以後、オフィス、集合住宅、学校等の設計に携わる
現在、同社設計部門の副代表を努める中、建設設計業界におけるBIM普及の牽引役として講演や出版(「業界が一変する BIM建設革命」他)など、様々な活動も行っている。
  主な受賞履歴
  1995年 千葉県建築賞(幕張ベイタウン・パティオス5番街)
1996年 中部建築賞(桐朋オーケストラ・アカデミー)
2000年 BCS賞(飯田橋ファーストビル・ファーストヒルズ飯田橋)
2000年 東京都建築賞最優秀賞(ファーストヒルズ飯田橋)
2004年 日本建築学会作品選集(ホギメディカル本社ビル)
2005年 照明学会照明デザイン賞(ルネ青山ビル)
2006年 SDレビュー(神保町シアタービル)
2008年 東京建築賞最優秀賞、都知事賞(桐朋アネックス)
2009年 JIA新人賞(神保町シアタービル)、他
基調講演2
 
  「ICTがつなぐ建築ものづくり技術とデザイン教育」
 

豊橋技術科学大学 准教授  松島 史朗 氏

 
建築におけるICTの導入による技術革新は,建築実務の本質的な変革を迫る可能性を持つと同時に、建築教育にも変化をもたらすもので,ハーバード大学デザイン大学院(GSD)やMITといった米国のトップスクールでは,平面で考える方法から立体で考える方法へ急速に変化しつつあります。本講演では、BIMを含む米国のデザイン教育事例や、ICTが可能とする建築デザインと製造業 の技術が融合した建築ものづくりの取組みを、松島研究室の実例も交えて紹介します。  
       
  略歴
  1958年島根県生まれ
国立大学法人豊橋技術科学大学
地域協働まちづくりリサーチセンター/建設工学系 准教授
ハーバード大学博士(デザイン学)、同建築修士、
京都大学建築学科卒業、同修士課程修了
  主な職歴
  高松伸建築設計事務所(設計インターン)
鹿島建設建築設計部
マサチューセッツ工科大学建築都市学部客員研究員
ハーバード大学デザイン大学院講師を経て現職
  主な作品
  文化庁派遣芸術家研修員(2000年)
著書に「フランク・O・ゲーリーとMIT ステイタセンターのデザインと建設のプロセス」(鹿島出版会、2007年)等